最低賃金額の改正 9月2023-社労士-
改正後の愛媛県最低賃金は1時間897円 最低賃金とは、国の定める賃金(給与)の最低ラインで、単位は時給 で考えます。原則、都道府県ごとに定められ、毎年7月頃に発表され、その年の10月から新しい基準が適用されます。現在(~令和5年10月5日)の 愛媛県の最低賃金 は853円 ですが、 令和5年10月6日からは改正により44円アップの897円 となります。 正社員、パート、アルバイト等にかかわらず、また労使の合意があったとしても、このライン以上の賃金を支払っていない会社等は 最低賃金法違反 となり、 50万円以下の罰金 が科されることがあります。 では、そのチェックは具体的にはどうすればよいのでしょうか? チェックは時給に直して比較 パート、アルバイト等で時給制なら、そのまま比較すれば時給が安すぎないかチェックできます。日給であれば、その額を1日の所定労働時間(その従業員がその会社等で1日何時間働くことになっているか)で割って時給に換算すればわかります。 では、月給の場合はどうすればよいのでしょうか?月給を時給に換算する・・・わかるようなわからないような感じかもしれません。 月給の場合は、月給のうち決められたものだけを合計し、それを『月平均所定労働時間』で割って時給に換算します。決められたものとは?そして月平均所定労働時間とは、具体的に何のことなのでしょうか。 月給のうち合計するものは・・ 給与明細内訳として、基本給以外にもいろいろな手当が用意されていることがあります。すべて給与ではあるのですが、最低賃金と比較する時には、 毎月支払われる基本的な賃金だけが対象 となります。具体的には “合計しないもの”が決められている ので注意が必要です。 合計しないもの・・・臨時的な賃金(報奨金・結婚手当等)、 残業手当 等、皆勤手当、 通勤手当 、家族手当、毎月支払でない賃金(賞与等) よって、合計するものは何か?と言えば、基本給と、たとえば職務手当、住宅手当等となります。 月平均所定労働時間とは 会社等で決められた“年に何日働くか”が「年所定労働日数」です。そして同じくその会社等で決められた“1日に何時間働くか”が「所定労働時間」です。よって、 (年所定労働日数×所定労働時間)÷12で『月平均所定労働時間』 が算出できます。 「所定労働時間」は会社等で決められた時間であり、個人と...