自分の年金額がスマホでわかる「公的年金シミュレーター」 2月2023-社労士-

ややこしい「年金ネット」を使わずにスマホで将来の年金額がわかる

厚生労働省が開発中の年金額簡易試算ツール「公的年金シミュレーター」。これまで年金試算するには「年金ネット」へ利用申込をして後日ユーザIDを郵送で入手、パスワードを設定し ・・とまずは準備に手間も時間もかかりましたが、そんなことをしなくてもだれでも使える年金額試算ツールが試行されています。

シミュレーションできるのは公的年金のうち老齢年金(老齢基礎つまり国民年金と老齢厚生年金)で、対象年齢は16才~71才となっています。

どうすればよいのか

入口は2つ。ねんきん定期便(厚労省から届くハガキ)があればそれに印刷されているQRコードから、なければ厚労省のサイトから、シミュレーターを呼び出すことができます。

ねんきん定期便がある場合

ねんきん定期便のハガキが手元にあれば、まずハガキのあちこちに4つくらいあるQRコードのうち『年金見込額試算用二次元コード』をスマホ等で読み取ります。すると自分の実際の年金加入履歴情報が自動的に取り込まれます。次に生年月日を要求されるので入力。

ねんきん定期便がない場合など

定期便(ハガキ)が見当たらない、QRコードが読み取れないなどの時は、自動で履歴を取り込むことはできませんが、厚労省のサイトからシミュレーターを使うことは可能です。

やり方は、まずはパソコンorスマホで“年金シミュレータ”と検索し、厚労省の「公的年金シミュレーター」(使い方ホームページではなく)をクリックします。すると生年月日を要求されるので入力し「試算する」ボタンをクリック。

いろいろ書いてあるが下へスクロールして「働き方・暮らし方の入力」で自分の年金加入履歴を入力していく。たとえば、会社員・公務員(厚生年金)に23才~32才まで年収300万円で加入→「+働き方・暮らし方の追加」で自営業・フリーランス(国民年金第1号)に33才~39才まで加入→「+働き方・暮らし方の追加」でパート・アルバイト(厚生年金)に40才~59才まで年収200万円で加入・・などと加入種別、年齢、厚生年金の場合は年収、国民年金の場合は付加年金納付の有無を入力していくことができ、都度「試算する」ボタンをクリックすればそれぞれの段階での将来の年金額も見ることができます。

実年齢以降の期間については、仮予測をいろいろ入力してみれば結果がどう変わるかがわかります。

免除期間の設定もできる

パッと見ではわからないのですが、国民年金加入期間について免除を受けていたなどの設定もできます。入口は「+働き方・暮らし方の追加」の下にある「+受給開始年齢の入力欄を開く」。クリックすると「+国民年金保険料の免除期間の入力欄を開く」メニューが出るのでクリック。全額免除から1/4免除まで、受けていた期間の入力ができ、下部の「試算する」をクリックすると入力が結果に反映されます。

あまり細かいことは無理か

60才になった時、国民年金の満額をもらえる40年間納付に不足がある人は65才までは任意加入ができますが、この任意加入の入力画面は用意されていないようです。ですが方法はあります。たとえば5年不足の場合であれば「+働き方・暮らし方の追加」でパート・アルバイト(厚生年金)に60才~64才まで年収0万円で加入と入力することで概算することは可能です。

入力完了したらスライドバーで自在に試算

設定(入力)するのはちょっと面倒ですが、それが終われば一番上の画面に戻ってスライドバーを操作することができます。と言っても「今後の年収」や「就労完了年齢」は通常は予測が難しくあくまでも“もしこうなら・・”という仮の話になると思われます。直観的にわかって便利なのは「受給開始年齢」をスライドバーで動かすだけで繰上げ・繰下げしたら年金額がいくらになるかが即わかる、という事でしょうか。


コメント

このブログの人気の投稿

個人事業者の納税スケジュール 10月2024-税理士-

最低賃金R6.10月改正 9月2024-社労士-

フリーランス新法2024年11月1日施行 10月2024-社労士-